Ⅰ 寄附をした個人・法人の課税関係
【 県の災害対策本部等に対して義援金を支払った場合】
[A-1]
(個人の方が義援金を支払った場合)
個人の方が、県の災害対策本部や義援金配分委員会に対して支払った義援金は、「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。寄附金控除額につきましてはQ15をご覧ください。
(法人が義援金を支払った場合)
法人が、県の災害対策本部や義援金配分委員会に対して支払った義援金は、「国等に対する寄附金」に該当し、その全額が損金に算入されます。
[関係法令通達等]
条
【 日本赤十字社に対して義援金を支払った場合】
[A-2]
(個人の方が義援金を支払った場合)
個人の方が、日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座に対して支払った義援金は、「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。寄附金控除額につきましては
をご覧ください。
(法人が義援金を支払った場合)
法人が、日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座に対して支払った義援金は、「国等に対する寄附金」に該当し、その全額が損金に算入されます。
(注)日本赤十字社に対して支払った義援金であっても、例えば、日本赤十字社の事業資金としてのものなど、最終的に地方公共団体に拠出されるものでないもの(財務大臣が指定する寄附金に該当しないものに限ります。)につきましては、特定公益増進法人に対する寄附金に該当し、特別損金算入限度額の範囲内で損金に算入されます。
[関係法令通達等]
、
【 中央共同募金会に対して義援金を支払った場合】
[A-3]
(個人の方が義援金を支払った場合)
お尋ねのように、中央共同募金会では、「各県の被災者の生活再建のための義援金」と「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」との2つの口座が設置されていますが、いずれの口座に対して支払った義援金も「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。寄附金控除額につきましてはをご覧ください。
(法人が義援金を支払った場合)
上記の(個人の方が義援金を支払った場合)に記載したとおり、中央共同募金会では、「各県の被災者の生活再建のための義援金」と「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」との2つの口座が設置されています。
まず、「各県の被災者の生活再建のための義援金」口座に対して支払った義援金は、「国等に対する寄附金」に該当します。また、「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」口座に対して支払った義援金は、「指定寄附金」に該当します()。
法人が「国等に対する寄附金」や「指定寄附金」を支出したときは、いずれもその全額が損金に算入されます。
[関係法令通達等]
【 被災地域の救援活動等を行っているNPO法人に対して義援金を支払った場合】
[A-4]
お尋ねのNPO法人が国税庁から認定を受けた「認定NPO法人」であり、支払った義援金がその認定NPO法人の行う特定非営利活動に係る事業に関連するものであるときには、その義援金は「認定NPO法人に対する寄附金」に該当します。
(個人の方が義援金を支払った場合)
個人の方が、「認定NPO法人に対する寄附金」として支払った義援金は、「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。寄附金控除額につきましては
をご覧ください。
(法人が義援金を支払った場合)
法人が、「認定NPO法人に対する寄附金」として支払った義援金は、「特定公益増進法人に対する寄附金」に含めて損金算入限度額を計算し(特別損金算入限度額)、その範囲内で損金に算入されます。
また、認定NPO法人以外の法人等に対して義援金を支払った場合(注1)には、次に掲げるような支払先の区分に応じて、税務上の取扱いが異なります。
支払先の区分や支払った義援金の税務上の取扱いにつきましては、直接支払先の法人等に確認してください。
認定NPO法人以外の法人等に対して義援金を支払った場合の税務上の取扱いの例
支払先の区分
個人の方の取扱い(所得税)
法人の取扱い(法人税)
公益社団法人・公益財団法人の場合(その法人の主たる目的である業務に関連するものに限ります。)
特定寄附金として寄附金控除の対象となります。
特定公益増進法人に対する寄附金として、特別損金算入限度額の範囲内で損金に算入できます。
NPO法人(認定NPO法人でないもの)、職場の有志で組織した団体などの人格のない社団等の場合
寄附金控除の対象となりません。
一般の寄附金として、損金算入限度額の範囲内で損金に算入できます。
(注1)「国等に対する寄附金」及び「指定寄附金」に該当するものを支払った場合を除きます。
(注2)募金を取りまとめる団体(募金団体)を通じて、国、地方公共団体等へ義援金を支払う場合には、をご覧ください。
※ 「特定公益増進法人に対する寄附金」の特別損金算入限度額など、寄附金を支払ったときの税務上の取扱いについて、詳しくは、をご覧ください。
[関係法令通達等]
、
、
特定非営利活動促進法第46条第1項
【 募金団体を通じた義援金】
[A-5]
お尋ねのように、募金を取りまとめる団体(以下「募金団体」といいます。)が個人、法人から義援金を預かる場合でも、その義援金が、最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであれば、募金団体に対して義援金を支払った個人の方にあっては「特定寄附金」、法人にあっては「国等に対する寄附金」として取り扱われ、
税制上の優遇措置の適用を受けることができます(税制上の優遇措置につきましてはをご覧ください。)。
なお、税務署においては、募金団体に対して支払う義援金が、最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであるかどうかの確認を行っています。最終的に国、地方公共団体に拠出される義援金を募集する募金団体にあっては、「募金団体を通じた義援金等に係る税務上の確認手続きについて」をご覧いただき、税務署の確認を受けてください。
募金団体の確認手続に関するFAQを、のQ9~Q13に掲載していますので、併せてご覧ください。
[関係法令通達等]
【 災害見舞金に充てるために同業団体等へ拠出する分担金等】
[A-6]
お尋ねは、同一の連合会傘下の異なる組織(県団体)の構成員に対する災害見舞金に充てるための分担金ということですが、分担金を負担する構成員が属する同業団体等と、被災した構成員が属する他の団体との事業関連性などからみて、構成員相互の扶助等を目的として実施するものであれば、災害見舞分担金に係る必要経費算入の取扱い
(、)と同様に取り扱うことになります。
[関係法令通達等]
【 被災された取引先に対する寄附】
[A-7]
法人が、被災した取引先に対し、被災前の取引関係の維持・回復を目的として、災害を受けた取引先が通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間において支出する災害見舞金は、交際費等に該当せず損金に算入されます。
[関係法令通達等]
【 法人が自社製品を被災者に提供した場合】
[A-8]
法人が、不特定又は多数の被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の提供に要する費用は、寄附金又は交際費等には該当せず、広告宣伝費に準ずるものとして損金に算入されます。
[関係法令通達等]
Ⅱ 義援金を募集する募金団体の確認手続
【 募金団体が発行する預り証への記載事項】
[A-9]
預り証は、個人、法人が募金団体に対して支払った義援金が、最終的に国又は地方公共団体に拠出されるものであることが税務署で確認された場合に、
その義援金が個人にあっては「特定寄附金」、法人にあっては「国等に対する寄附金」として取り扱われ、税制上の優遇措置の適用を受けることができる旨を、寄附した個人、法人にお知らせするものになります。
したがって、預り証には、記載例のような内容を付記して、寄附をした方に税務上の取扱いを具体的に示すことがよいと考えられます。
[関係法令通達等]
【 募金団体が募金を受け付ける専用口座】
[A-10]
寄附者から預かった義援金が、最終的に国、地方公共団体へ拠出されることが明らかであるかどうかを判断する一つの手段として、義援金の受付専用口座を確認することとしています。
受付専用口座で預かった義援金の総額をそのまま国、地方公共団体へ拠出することとしている場合には、募金団体が保有する固有の現預金と混同することがありませんから、
最終的に国、地方公共団体へ拠出されることが確認されることになります。
もっとも、義援金の受付専用口座を設置しない場合であっても、募金団体が保有する固有の現預金と寄附者から預かった義援金が経理上明確に区分され、 寄附者から預かった義援金が最終的に国、地方公共団体へ拠出されることが明らかにされれば、税務署の確認を受けることができます。
[関係法令通達等]
【 専用口座を設置している場合の預り証の発行の省略】
[A-11]
義援金の受付専用口座を設けない場合には、寄附者が義援金を募金団体の口座に振り込んだというだけでは、その義援金が国、地方公共団体へ拠出されることが明らかではありません。 したがって、この場合には、寄附者から預かった義援金を国、地方公共団体へ拠出することを明記した預り証を寄附者に対して発行することが必要となります。
他方、義援金の受付専用口座が設けられている場合には、その口座に振り込まれたということをもって、その義援金が、最終的に国、地方公共団体に拠出されることが明らかです。 したがって、この場合には、預り証を発行しなくても、郵便振替で支払った場合の半券(受領証)や銀行振込で支払った場合の振込票の控えをもって、税制上の優遇措置の適用を受けるための証明書類として差し支えありません。
なお、その半券や振込票の控えに印字された口座番号等が、募金団体の受付専用口座であることが確認できるよう、募金要綱、募金趣意書、新聞報道、募金団体のホームページの写しなど、
義援金を振り込んだ口座が義援金の受付専用口座であることが分かる資料を用意していただき、個人の寄附者が確定申告をする際には、 その資料を、郵便振替で支払った場合の半券(受領証)や銀行振込で支払った場合の振込票の控えと併せて、確定申告書に添付又は確定申告書提出の際に提示してください。 法人の寄附者につきましては、書類として保存しておいてください。
[関係法令通達等]
【 複数の募金団体を経由して地方公共団体に拠出される場合の確認】
[A-12]
お尋ねの場合、税務署への確認は、最終的な義援金の拠出先を把握している連合会で行っていただくことになります。
その際、基本的には、連合会に関する事項として、①募集した義援金の拠出先等(お尋ねの場合は、○○県災害対策本部)、②募金要綱、募金趣意書の有無等を確認し、連合会の下部組織である組合に関する事項として、③募金団体の名称、代表者名、所在地、④募集した義援金の受付専用口座等、⑤預り証の発行の有無を確認することになります。
この点をまとめたのが下表になりますので参考にしてください。
複数の募金団体を経由して地方公共団体に拠出される場合の確認事項(一般的なケース)
地方公共団体へ拠出する募金団体に関する事項(お尋ねの場合は、連合会)
寄附者から募金を取りまとめる募金団体に関する事項(お尋ねの場合は、A組合など
① 募集した義援金の拠出先等
② 募金要綱、募金趣意書の有無等
③ 募金団体の名称、代表者名、所在地
④ 募集した義援金の受付専用口座等
⑤ 預り証の発行の有無等
(注) ②の募金要綱、募金趣意書は、「寄附者から募金を取りまとめる募金団体」においても作成している場合には、併せて確認を受けてください。
[関係法令通達等]
【 税務署への確認前の寄附】
[A-13]
お尋ねのように、先に義援金を集めて日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座に拠出し、その後に税務署への確認を行ったとしても問題はありませんが、その場合には、実際に義援金を拠出した先(お尋ねの場合は、日本赤十字社)が発行した受領証についても持参し、最終的な拠出先が国、地方公共団体であることの確認を受けるようにしてください。
また、税務署の確認を受ける前に募金団体に義援金を支払った寄附者に対しては、税務署の確認が得られ次第、預かった義援金が「国等に対する寄附金」に該当して税制上の優遇措置の適用を受けられる旨連絡するとともに、必要に応じて預り証を発行することになりますのでご注意ください。
(注)日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座、中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」口座への寄附は、国、地方公共団体に拠出されるものに該当します。
(及び参照)
[関係法令通達等]
Ⅲ その他
【 寄附したことを証する書類】
[A-14]
例えば、次の書類が寄附したことを証する書類に該当します。
① 県災害対策本部や義援金配分委員会等が発行する受領証
② 日本赤十字社等が発行する受領証又は募金団体の預り証
③ 郵便振替で支払った場合の半券(受領証)(その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限ります。)
④ 銀行振込みで支払った場合の振込票の控え(その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限ります。)
※ ③、④の場合、個人の寄附者が確定申告をする際には、募金要綱、募金趣意書、新聞報道、募金団体のホームページの写しなど、
義援金を振り込んだ口座が義援金の受付専用口座であることが分かる資料を、郵便振替で支払った場合の半券(受領証)や銀行振込で支払った場合の振込票の控えと併せて、
確定申告書に添付又は確定申告書提出の際に提示してください。法人の寄附者につきましては、書類として保存しておいてください。
なお、日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座、中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」及び「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」口座への寄附金については不要です。
[関係法令通達等]
【 寄附金控除の額について】
[A-15]
個人の方が義援金を寄附した場合には、その義援金が「特定寄附金」に該当するものであれば寄附金控除の対象となります。
寄附金控除の額は、次の算式によって計算します。
(注) 特定寄附金の額の合計額は所得金額の40%相当額が限度です。
※ 詳しくは、をご覧ください。
[関係法令通達等]
【 募金団体が発行する預り証への収入印紙の貼付の要否 】
[A-16]
新聞社、放送局等が災害援助を目的として一般から広く義援金を募集する場合、義援金の受領事実を証明するために作成する受取書は、印紙税を課税しないことに取り扱われます。
また、新聞社、放送局に該当しない者であっても、災害援助を目的として一般から広く義援金を募集する場合には、同様に取り扱われます。
なお、金融機関が義援金の振込依頼を窓口等で受け付けた際に作成する受取書で次のいずれにも該当するものにつきましても同様に取り扱われます。
① 振込手数料が無料であること。
② 振込先が広く一般に義援金を募っている団体等であること。
③ 義援金の振込金受取書であることがその文書上明らかにされていること。
[関係法令通達等]
印紙税法別表第1第17号文書
印紙税法基本通達別表第1第17号文書33
(注) 上記の内容は、平成23年3月18日現在の法令等に基づいて作成しています。
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堀内勤志税理士事務所